SNSで知り合った人と何で会えるの?あり得ない!僕もそうでした
前回、子供のSNS利用について大人はどのようにして子供を守っていけばいいのかを僕なりに考えて記事にしました。
その中で「子供がSNSで知り合った人と会える心理がわからない」という意見について、理解できない(しようとしないこと)は危険だし、そんな大人たちが子供たちにいくら訴えかけても現状は変わらないといったようなことを書きました。
ただこんなこと書いてますが、僕も理解できませんでした。
こういった話題が出たのって、出会い系が流行りだしたのが始まりだったでしょうか。
知らない男女が出会うとか「気持ち悪い」「あぶな!」「こわすぎやろ」と思ってましたし、SNSに関しても同じような気持ちでした。
僕自身携帯のけの字もなかった少年時代を過ごし、中高生の頃にようやくガラケーが広まりそこからスマホの普及・SNSの普及と爆速の時代を生きてきましたが、ガラケーはともかくスマホあたりからは使うのにかなり苦労しました。
LINEは同世代と比べるとかなり遅い時期に使い始め、Twitterでつぶやくとか何がいいのか理解不能だったため、数年前まで使ってなかったです。
でも今は、色々と自分で使ってみて体験することによって、SNSで初めての方と交流する楽しみも、実際に出会う心情も理解できるようになりました。
もしあなたが、SNSの良さやSNSで知り合った人と会うのが1ミリも理解できないなら、今の子供たちを少しでも理解するために読んでみてほしいです。
一つ誤解してほしくないのは、せめてまずは理解してほしいだけで、子供のSNS利用が子供によって良いものだよ!と訴えるつもりは微塵もないことです。
SNSは大きな危険を孕んでいるのは事実だと言えます。
前回の記事でも触れたのですが、理解しないことには根本的な解決を導き出せないですし、「SNSで知り合った人と会うな!」と言っても子供自身が会いたいと思ってしまったら親に嘘をつき隠れて会いますし、それでは意味がないんです。
相手を理解することは問題解決の大いなる一歩だと思います。
そのための一助として、同じように理解できなかった僕が理解できるようまでの過程を伝えることで、子供たちがどんなことを考えているのかを少しでもわかるようになれば幸いです。
1.僕が初めて知らない人とまともにコミュニケーションをとったのはオンラインゲーム
僕がオンラインゲームを始めてやったのは25歳の頃くらいです。
当時の僕はツイッターを使わず、
それでも好きなゲームタイトルでしたのでそのゲームを始めたので
僕がやってたオンラインゲームでは他人とコミュニケーションをとる時に、文字によるチャットをします。
コミュニケーションをとらざるを得なくなり、その時はまだ緊張で冷や汗なんかをかきながらキーボードを打っていました。
顔も年齢も性別も職業も何も知らない相手とコミュニケーションをとるのです。
もともと人見知りもあるため最初の壁は物凄く高かったのですが、実際にゲーム内で出会う人たちはとても良い人ばかりで、すぐにチャットが楽しくなりました。
もちろんその時点では実際に会うなんてとてもじゃないですが無理ですし、頭にもありません。
個人情報さえ一切話さないようにしていました。
ただコミュニケーションを取る内に自然となるのですが、
ゲーム内限定だけど、友達。
文字だけのチャットとはいえ、チャットでたくさんの言葉を交わしお互いを知っていくのです(
顔も年齢も声も知らなくても、
この辺りまで理解出来るでしょうか?
「そういう体験はないけど、なんとなくわかるかも・・・」
と、いうくらいでもわかってもらえれば十分です。
2.ボイスチャット事件
それから様々な方とゲーム内で知り会うわけですが、
オンラインゲームは他人と関わる機会がたくさんあるため、その分ゲーム内での出会いも多いのです。
そのせいか極たまにとはいえ「知り合い」、いやもはや「友達」と呼べるような関係を築けることもあります。
話もすごく合って、ゲームするたびに一緒に遊んでとにかく楽しいわけです。
そして、ある日その方に聞かれました。
「ボイスチャットって抵抗ある?」
ぼ、ぼ、ボイスチャット!!??
さすがにそこは困惑しました。
個人情報は漏らす気はなかったですし、
でもその時のお相手の方は、
そうなってくると話したくないどころかむしろ話してみたいという気持ちの方が大きくて、決断するのに勇気はいりましたがボイスチャットをすることしました。
当然マイクとかがいるので、
さて、実際にボイスチャットをやる日が来ました。
それはもうやはり緊張でガチガチで通話を開始したのですが、
ただし、ここでも会おうなんていう考えは一ミリもなかったです。
怖いもん・・・(笑)
ボイスチャットの時点で理解が追いつかない方もいるかと思います
でも考えてみれば、まったく見ず知らずの人ならともかくかなりコミュニケーションを取った上での通話なので、そこまで仲良くなったら今の時代簡単に通話できるので割と自然なことなんじゃないかと、今では思います。
(アプリの中には知らない人といきなり通話できるアプリなんかもあって使っている人もいますが、これは未だに理解できないし、たぶん一生理解できない・・・)
3.ついに直接会ってしまう
ボイスチャットをしてからさらに日は経ち、その内に住んでるところの話になりました。
もうその頃は知り合ってからだいぶ時間が経つので、
そしたら話の内容から、すごく近所ではないか?
「え、え、いやまさかね、そこまで日本も狭くないでしょ・・」
もっのすごい動揺したのを覚えてます。
これで「会おうぜ」なんて言われたらどうしよう、というかむしろ僕が会って飲みに行きたいな・・・
今までネットで知り合った人と会うなんてとんでもないことだと思っていた人間です。
でも、それはそう思って当たり前でした。
そんな人と知り合ったこともないですし、知り合おうともしてこなかったのですから。
「でも別にこいつとなら会って普通に飲めそうだな・・」
そう思ってる自分がいました。
相手はいわゆるオフ会(オンラインゲームとかで知り合った人と遊ぶこと)を経験してたので、特段焦っていません。
ボイスチャットをするくらい仲良くなった人とまさかここまで近所
地元トークになり、
そして、自身の最大の壁であった「直接会う」
4.子供の場合
あれほどネットで知り合った人と会うなんてあり得ないと思っていた僕が会うことを決められたのは、やはり仲良くなったことが一番の原因です。
私だからこそ警戒に警戒を重ね仲良くなって、ようやく会うというステップを踏みましたが、子供の場合だったらどうでしょう。
子供だって小学生くらいになれば、知らない人と「会っちゃいけない」とか「SNSで知り合っても会ってはいけない」とかそんなの学校でも家でも、それこそ耳にタコができるくらい聞いて知っているでしょう。
教員だったころ低学年をもったことがありますが、ほとんどの子は見知らぬ大人に対して警戒心が強いです。
これは昔の子供より警戒心が強いのは様々な事件の名残からというのは皆さんご存じでしょう。
なのになぜ会いたくなるのでしょう?
それはSNSでのやり取りで、仲良くなったり、優しくされたり、もしかしたら物やお金で釣られたり、会いたいと思わせるだけの何かを相手が持っているからです。
出会い系なんて気持ち悪いだの、SNSで会うとかあり得ないなど言ってた僕でさえ、仲良くなってしまったら自然と会いたい気持ちが芽生えたのです。
それでも「やっぱり会うなんて理解できない」という方はいると思います。
それはその方なりの人生や考え方があると思いますし、過去のこととはいえ僕もそうだったのでその気持ちはよくわかります。
でも、今の子供の環境って昔とは大きく違いますよね。
子供って基本的に愛情を求めますし、友達だって欲しがります。
昔は学校だけが出会いの場でしたが、今はその気になれば世界中の人といくらでも知り合いになれる世の中です。
子供の基本的な欲求に従えばSNSを使うこと自体不思議なことではないですし、友達になれそうだったり優しくされそうだったら、「危ないはずがない、この人はいい人だ」ってなって会いたくなりますよ。
恋することだってあるんです。
止められると思います?
軟禁するしかないですよ、そこまでいったら。
相手が良い人だったら会いたくなるのは子供にとって自然なことです。
それが嘘かどうか、犯罪かどうかなんて文面や電話だけではわかりません。
直接会ってすぐわかるものでもないでしょう。
「SNSで知り合った人」と何で会えるのか、少しは理解していただけたでしょうか。
あなたはこの時代の子供をどう守りますか?
※完璧な解決策は私にもわかりませんが、私なりに子供のSNS利用について考え、大人はどうあるべきかを記事にしました。
答えがすぐ見つかる問題ではないですが、少しでも一緒に考えていければと思います。